今のX(旧Twitter)で、話題になっている投稿のリプライ欄を開くと、課金バッジの付いたアカウントが上のほうに並んでいます。「インプレゾンビ」という言葉も、すっかり定着しました。
その言葉が広まる前の2023年1月に、同じようなことをして炎上した人がいます。私です。
当時の私は、会社を辞めて、在宅の仕事で生計を立てられるよう模索していました。その一つがXでの発信です。Twitter Blue(今のX Premium)が日本で始まった日に課金し、大手ニュースアカウントへのリプライで43万インプを記録しました。そして、そのリプライが炎上し、最後はそのニュースアカウントからブロックされました。
炎上のさなか、私はデータを取っていました。この記事では、そのとき記録した127件のリプライのデータと、炎上からブロックまでの経緯、そして今だから言えることをお伝えします。
先に結論
この記事のポイント
- 課金バッジの「リプライ優先表示」は確かに効いた。課金後、1件あたりの平均インプは約3.3倍になった
- ただし、目立つほどプロフィールや過去の投稿まで見られ、炎上のきっかけになる
- 大手アカウントの投稿に乗る方法は、相手のブロックひとつで終わる
- 失敗しても、記録を残しておけば次に活かせる
2023年1月に起きたこと
まずは、全体の流れです。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年1月11日 | 日本でTwitter Blueが開始。その日のお昼に課金した |
| 1月11日〜 | ライブドアニュースへの私のリプライが、リプライ欄の上位に表示されはじめる |
| 1月15日・16日 | リプライが16.1万インプ、13万インプに |
| 1月18日 | リプライ1件で43万インプ。その後、炎上 |
| 1月20日〜24日 | 取っていたデータを検証レポートにまとめ、フォロー&リツイートで無料配布する5日間の企画を開催 |
| 1月24日 | 企画の最終日に、ライブドアニュースからブロックされる。検証も炎上も、ここで終わった |
43万インプになったリプライ
1月18日に投稿したリプライです。キリンの「トロピカーナ」のメロン味が、実は果汁2%だったというニュースに返信しました。

※画像は、ブロックされた後に撮影したものです。そのため上部に「このツイートを表示できません」と出ています。
投稿の翌日、1月19日の夜に見たツイートアナリティクスがこちらです。当時、企画の告知ページに載せた画像をそのまま使っています。

| 項目 | 1月19日時点 | 最終 |
|---|---|---|
| インプレッション | 43万 | 43.4万 |
| いいね | 597 | 629 |
| 返信 | 7 | 8 |
| エンゲージメント | 31,895 | − |
| 詳細のクリック数 | 1,475 | − |
| プロフィールへのアクセス | 29,639 | − |
| 新しいフォロワー | 1 | − |
注目してほしいのは、プロフィールへのアクセス29,639件です。普段の私のリプライでは、1件あたり数件から数十件でした。それが、1件のリプライで約3万件です。
そして、約3万人がプロフィールを見に来たのに、フォローしてくれたのは1人でした。
見に来た約3万人のほとんどは、フォローしませんでした。そして、そのプロフィールを見られたことが、このあとの炎上につながります。
43万インプの裏で起きていた炎上
最初は好意的なリプライが多かった
伸び始めた頃は、共感してくれるリプライがほとんどでした。
空気が変わったのは、プロフィールを見られたとき
流れが変わったきっかけは、ある人が私のプロフィールや過去の投稿を見に行ったことです。当時のプロフィールには、アフィリエイトや副業のことを書いていました。
そこで付いたのが、「こいつただのアフィカスやんけ」という趣旨のコメントでした。そこからは、誹謗中傷が次々に届くようになりました。

それでも「記録しよう」と決めた
もともと、図太いほうです。落ち着いて考えると、私は規約に違反することをしたわけではなく、サービスに課金して、その機能を使っていただけでした。
それなら、この経験を記録に残そうと決めました。過去のリプライまでさかのぼって、データを取りはじめました。
まとめた検証レポートは、1月20日から5日間、Xでフォロー&リツイートをしてくれた方に無料で配布する企画として公開しました。

127件のリプライで検証した「リプライ優先表示」の効果
検証の方法
- 対象:私のアカウントから @livedoornews へのリプライ
- 期間:2022年12月19日〜2023年1月18日(投稿した日は21日間)
- 件数:127件
- 記録した項目:インプレッション、いいね、リツイート、返信、プロフィールへのアクセス、リプライ欄での表示順位
課金したのは1月11日のお昼なので、課金前の93件と課金後の34件に分けて比べました。
結果1:課金した日に、表示順位が変わった
| 件数 | リプライ欄での表示順位 | |
|---|---|---|
| 課金前(1月11日午前) | 4件 | 3位、3件中3位(最下位)、圏外、圏外 |
| 課金後(1月11日午後) | 8件 | 1位、4位、4位、7位、7位、8位、9位、圏外 |
同じ日に、同じアカウントから、同じライブドアニュースへ送ったリプライです。違うのは、課金したかどうかだけでした。課金した直後から、1位を含む上位に表示されるようになりました。
結果2:上位に表示されるほど、インプが伸びた
課金後の34件を、表示順位で2つに分けました。
| 件数 | 平均インプ | いいね合計 | プロフィールへのアクセス合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 1〜3位 | 10件 | 76,777 | 958 | 31,065 |
| 4位以下・圏外 | 24件 | 13,821 | 61 | 1,489 |
1〜3位に表示されたリプライは、平均インプが約5.6倍でした。いいねは、10件で958件です。

伸びたリプライは、ブックマークのフォルダ機能(当時のTwitter Blueの機能)で「高インプレッション」というフォルダにまとめていました。
結果3:課金前と課金後の比較
| 課金前(93件) | 課金後(34件) | |
|---|---|---|
| 平均インプ | 9,730 | 32,337(約3.3倍) |
| 中央値 | 2,157 | 5,466(約2.5倍) |
| 1万インプ以上 | 16件(17%) | 9件(26%) |
| 10万インプ以上 | 2件 | 4件 |
| いいね合計 | 589 | 1,019 |
| プロフィールへのアクセス合計 | 2,373 | 32,554 |
件数は課金前の3分の1ほどですが、いいねもプロフィールへのアクセスも、課金前の合計を上回りました。43万インプの1件を除いても、課金後の平均インプは20,348で、課金前の約2.1倍です。
課金しただけで伸びるわけではありません。課金前の12月26日にも26万インプと11.7万インプのリプライがありましたし、課金後に1位に表示されても2,546インプだったリプライもあります。リプライ優先表示は「見てもらえる場所」に置いてくれる機能で、伸びるかどうかは話題性と内容しだいでした。
突然のブロック。そして炎上も終わった
企画の最終日、1月24日の朝のことです。その日はWebライターの仕事の月末納品に追われていました。合間に「あのリプライ、どこまで伸びたかな」と、軽い気持ちで開いてみました。

返信先のツイートが「表示できません」になっています。ライブドアニュースのアカウントを開いてみると、こうなっていました。

ブロックされていました。
これで、ライブドアニュースへのリプライで続けてきた検証は終わりました。そして、あれだけ続いていた炎上も、同じタイミングで収まりました。
大手のニュースアカウントからブロックされたということは、私のリプライが炎上していることを、先方も把握していたのだと思います。
今振り返って、学んだこと
当時あれほど叩かれたことが、今ではXのリプライ欄で当たり前のように見られます。振り返ると、私は「インプレゾンビ」の先駆けのような存在だったのかもしれません。
ただ、笑い話で終わらせるつもりはありません。この経験から、今の在宅ワークにも通じる学びが3つあります。
1. 目立つ場所に立つと、プロフィールまで見られる
炎上のきっかけは、リプライの内容ではなく、プロフィールと過去の投稿でした。43万インプのリプライで、約3万人がプロフィールを見に来ています。それなのに、増えたフォロワーは1人でした。
インプが増えても、プロフィールを見た人が「この人をフォローしたい」と思わなければ、フォロワーは増えません。反対に、批判したい人に材料を渡すことにもなります。
目立つ発信をする前に、知らない人がプロフィールを見たときにどう受け取るかを、一度確認しておくことをおすすめします。
2. 他人の仕組みに乗る方法は、相手の判断ひとつで終わる
リプライ優先表示は確かに効きました。でもその効果は、ライブドアニュースのブロックひとつでゼロになりました。
私はほかにも、アドセンスの停止、アフィリエイトに使っていたXアカウントの凍結、Kindleアカウントの停止で、収入を失っています。プラットフォームや大きなアカウントに頼る稼ぎ方は、相手のルールや判断で、ある日突然使えなくなることがあります。
3. 失敗も、記録しておけば次に活かせる
炎上しているときにデータを取っていなかったら、この記事は書けませんでした。あのときの127件の記録は、3年以上たった今でも、こうしてお伝えできる材料になっています。
うまくいかなかったことほど、何が起きたかを記録しておく。これは、在宅ワークのどんな仕事でも役に立つ習慣だと思っています。
まとめ
- 課金バッジの「リプライ優先表示」は効果があった(課金後の平均インプは約3.3倍)
- 上位に表示されると、インプもいいねもプロフィールへのアクセスも大きく伸びた
- 目立つほどプロフィールまで見られ、それが炎上のきっかけになった
- 大手アカウントに乗る方法は、ブロックひとつで終わった
- 失敗も、記録しておけば次に活かせる
「インプを稼げる方法」を見つけたときほど、その方法が誰のルールの上に成り立っているかを考えてみてください。
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