親の認知症に気づいたら最初にすること【お金と手続きの完全ガイド】
「最近親の物忘れがひどい」「同じことを何度も聞いてくる」「通帳の管理が怪しくなってきた」…そう感じたとき、何から始めればいいかわからず、不安だけが大きくなる方が多いです。
この記事では、親の認知症が疑われるときに最初にやるべき手順を、お金の管理を中心に解説します。
まず「認知症かどうか」を確認する
STEP1:かかりつけ医に相談する
最初のステップはかかりつけの内科・家庭医への相談です。「最近物忘れが気になる」と話すだけで、専門機関への紹介状を書いてもらえます。
STEP2:認知症専門医・もの忘れ外来を受診する
精神科・神経内科・老年内科などに「もの忘れ外来」が設置されているところがあります。脳の検査(MRI・CT)と認知機能テストで診断されます。
STEP3:地域包括支援センターに相談する
市区町村の地域包括支援センターに電話一本で相談できます。介護保険の申請から認知症サポートまで、無料で案内してもらえます。
認知症が進む前に必ずやること:お金の管理
銀行は口座名義人が認知症と判断すると、本人保護のため口座を凍結します。凍結後は家族でも引き出しができなくなります。早めの対策が不可欠です。
口座凍結を防ぐ3つの対策
対策①:家族信託(民事信託)
親(委託者)が元気なうちに、信頼できる家族(受託者)に財産の管理を任せる仕組みです。認知症になっても柔軟に財産を使えます。
- 費用:50〜100万円程度(専門家への報酬)
- メリット:柔軟性が高く、不動産管理にも対応
- 注意:必ず司法書士・弁護士に相談して作成する
対策②:任意後見制度
元気なうちに「将来、認知症になったときは○○に代理権を与える」と公正証書で契約しておく制度です。
- 費用:公証役場の費用1〜2万円+専門家報酬
- スタート:認知症が一定程度進んだ段階で家庭裁判所が後見人を選任
対策③:法定後見制度(認知症後の緊急対策)
すでに判断能力が不十分な場合は、家庭裁判所に「成年後見人」の選任を申立てます。時間・費用がかかりますが、口座凍結後の対処には必要です。
認知症の親のお金を守るチェックリスト
- ☐ 通帳・キャッシュカードの保管場所を把握している
- ☐ 銀行口座の一覧を作成した
- ☐ 年金・保険の受取口座を確認した
- ☐ 不審な訪問販売・振り込め詐欺の被害がないか確認した
- ☐ 家族信託または任意後見を検討した
認知症の親に使える公的サービス
| サービス名 | 内容 | 費用 |
|---|---|---|
| 介護保険サービス | ヘルパー・デイサービス・ショートステイ | 1〜3割負担 |
| 認知症初期集中支援チーム | 医師・看護師・福祉職が自宅を訪問して支援 | 無料 |
| 認知症サポーターキャラバン | 地域での認知症支援体制 | 無料 |
| 日常生活自立支援事業 | 社会福祉協議会が金銭管理を支援 | 月数千円〜 |
よくある質問(FAQ)
Q. 親が受診を嫌がっています。どうすればいいですか?
A. 「物忘れ外来」より「脳の健康診断を受けよう」と伝えると受け入れやすい場合があります。地域包括支援センターに相談すると、受診を促すアドバイスをもらえます。
Q. 認知症の診断が出ると自動的に口座が凍結されますか?
A. 自動的には凍結されません。銀行が「本人の判断能力が著しく低下した」と判断した場合に凍結されます。ただしリスクがあるため、診断後すぐに対策を始めることをおすすめします。
Q. 認知症の進行を遅らせる方法はありますか?
A. 薬(抗認知症薬)・適度な運動・社会参加・知的活動(読書・ゲームなど)が進行を遅らせる効果があるとされています。早期に専門医に繋がることが最も大切です。
まとめ:親が元気なうちに家族で話し合う
認知症対策は「気づいてから動く」では遅いことがあります。親がまだ元気なうちに、次のことを話し合っておきましょう。
- 銀行口座・年金・保険の一覧を共有する
- 家族信託または任意後見の検討を始める
- 「もし認知症になったらどこで暮らしたいか」を聞いておく
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