「夫にもしものことがあったら、生活費はどうなるのか」——収入保障保険は、この不安に応えるための保険です。
ただ、仕組みが独特で分かりにくく、「結局いくら必要なのか」で悩む方が多いのも事実です。この記事では、仕組みから選び方、実際の計算方法までまとめました。
収入保障保険とは
契約者が亡くなった場合に、「毎月お給料のように」保険金が分割で支払われる保険です。一般的な死亡保険(定期保険)は一括でまとまった金額を受け取りますが、収入保障保険は分割受け取りが基本です。
定期保険との違い
| 定期保険 | 収入保障保険 | |
|---|---|---|
| 受け取り方 | 一括 | 毎月分割 |
| 保険料 | やや高め | 割安な傾向 |
| 受取総額 | 契約期間中は一定 | 期間経過とともに減っていく |
ここが最大の特徴です。加入から時間が経つほど、残りの受取総額は減っていきます。子どもの成長とともに必要な保障額も減っていくという考え方に基づいているため、これは自然な仕組みです。結果として、同じ保障内容でも定期保険より保険料が割安になります。
必要かどうかの判断基準
必要性が高い場合
- 子どもがまだ独立していない
- 住宅ローンの団体信用生命保険だけでは生活費が不安
- 共働きだが、収入に大きな差がある
不要かもしれない場合
- 子どもがすでに独立している
- 十分な貯蓄がある
- 配偶者の収入だけで生活が成り立つ見込みがある
保障額の計算方法
感覚で決めず、計算式で考えると納得感が出ます。
必要保障額 = 毎月の生活費 × 保障が必要な年数 − 遺族年金などの公的保障
具体例:40代・子ども2人の家庭
- 毎月の生活費:25万円
- 子どもが独立するまで:15年(180か月)
- 遺族年金でカバーされる分:月10万円
- 不足分:月15万円 × 180か月 = 2,700万円相当
この不足分を、収入保障保険でカバーする考え方です。
選ぶときの5つのポイント
① 保険期間:子どもの独立まで
子どもが大学を卒業する年齢を目安に設定します。長く設定しすぎると、不要な保険料を払い続けることになります。
② 月額給付金:手取りの6〜7割が目安
全額を保障しようとすると保険料が高くなりすぎます。遺族年金などの公的保障と合わせて生活が成り立つ水準を目指してください。
③ 保険料の目安:月3,000〜8,000円
40代男性の場合、この範囲に収まることが多いです。大きく外れる見積もりが出たら、条件を見直す余地があります。
④ 非喫煙者・健康体割引を確認する
該当する場合、保険料が大きく下がることがあります。申し込み前に必ず確認してください。
⑤ 就業不能保障の有無
死亡だけでなく、働けなくなった場合の保障が付いているタイプもあります。心配な方は検討する価値があります。
比較・検討の進め方
1社だけで決めず、複数社の見積もりを比較してください。保険料は会社によって差があり、同じ保障内容でも数千円単位で変わることがあります。
FPの無料相談を利用する場合は、提案が必ずしも中立とは限らない点を頭に入れておいてください。複数の提案を聞いたうえで、最終判断は自分で行うのが安全です。
よくある質問
Q. 専業主婦にも必要ですか?
主婦が亡くなった場合も、家事や育児を外部サービスに置き換える費用が発生します。必要性はゼロではありませんが、優先度は世帯収入の状況によります。
Q. すでに加入している場合、見直すべきですか?
子どもの成長や住宅ローンの状況が変わったタイミングで、一度見直すことを勧めます。過剰な保障のまま払い続けているケースは少なくありません。
Q. 定期保険とどちらがいいですか?
まとまった資金が必要な場合(葬儀費用など)は定期保険、生活費として継続的に必要な場合は収入保障保険が向いています。両方を組み合わせる家庭もあります。
まとめ
- 収入保障保険は毎月分割で受け取る死亡保険。保険料は割安な傾向
- 受取総額は時間とともに減っていく仕組み
- 保障額は「生活費 × 必要年数 − 公的保障」で計算する
- 保険期間は子どもの独立までを目安に
- 1社で決めず、複数社を比較する
まずは、自分の家庭の毎月の生活費を書き出してみてください。そこから必要な保障額が見えてきます。










